amasora

私たちと自然は何万年もの永きにわたり、共に寄り添いながら悠久の時を重ねてきました。
そのため自然のサイクルと私たちの身体の持つサイクルは、今でも一致しています。
私たち日本人はそのサイクルを「旬」と称し、様々な文化の中に取り入れ大切にしてきました。
春には春の野菜、秋には秋の収穫など、それらの「旬」の素材を食べることによって私たちの身体は自然との共存をはかりながらこの国独自の食文化を作ってきました。
長い間に培われた食文化により「旬」の食べ物は、私たちに本当の美味しさを与えてくれます。

また、日本では古来「発酵」という微生物の力を借りることにより、身体に有用な美味しさを作ってきました。
私たちamasora では料理を力ずくで作るのではなく、発酵などの日本の豊かな四季の中で生まれたエレガントな感性を再構築しながら、まさに身体から美味しいという声がきこえるような料理を作りたいと心がけています。

そのために最も重要なことは、生産者様との関係性です。
私たちが現地まで赴き自分たちの目で見て感性に問いかけ、本当に良いと思う素材しか厨房に持ち込みません。
生産者様が大切に育て上げた素材のポテンシャルを損なうことなく調理してお客様に食べていただくことこそ、私たちamasora の役割であると思っています。

そして、そのような料理を「私たちの未来である子供たち」に新しい食文化として人間が本来持ち合わせる感性と、そして言葉で伝えることこそ「自然派料理」の意味することだと考えております。

池㞍 彩子